聴覚情報処理障害(APD)について

国際医療福祉大学にいらっしゃる小渕千絵先生の     

「きこえているのにわからない APD(聴覚処理障害)の理解と支援」学苑社 

を、修論で引用文献にさせていただきました。APDは自閉スペクトラム症、ADHD、LDのような神経発達症の分類ではありません。神経発達症を持っている子でも、持っていない子でも、抱える可能性のある聴覚からの情報処理が苦手な状態です。何となく勉強ができない子たちの多くは、これを抱えていると思われます。

この本と出会った時に、あれ、トマティスで普段ケアしている子たち大人たちのことだよ、と思いました。「音はきこえてくるが、ことばとしてききとれない」「雑音の中では何を言っているのかわからない」、そんなことばが本の帯に並んでいます(聞こえではなく、聴こえでもなく、きこえ、とひらがなで書いているところも先生プロだなあと思いました。聞こえと聴こえはトマティスでも言っているように意味が違いますから)。

この本の中に書かれている「支援方法」に、残念ながらトマティスメソッドは入っていないのですが、APDを改善した論文も見つけましたので次にご紹介します。