先週日曜に金剛出版主催「発達アセスメント入門レッスン」本田秀夫先生(信州大学子どものこころ診療部部長)、を受けて来ました。10時から4時半までですが本田先生の語り口の鋭さ素晴らしさ知識の確かさ、抜群です。楽しい1日となりました。
先生が何度も仰ってくれたのは「『あなたのお子さんは発達障害かもしれないからWISCを取りましょう』とか『WISCの結果に凸凹があるからあなたのお子さんは発達障害です』って言う風潮が今の日本に強くなっていて、それは大きな誤解だ」と言う事。診断は問題を特定するために行い、アセスメントはその人の成長に詳細かつ具体的な戦術を決めるために行うはずですが、診断ばかりが一人歩きしているのが今の日本の現状です。WISC、WAISはそもそも知的能力を測る1つのアセスメントで、これの凸凹があるかどうかは1つのアセスメントでしかなく、もっと様々な角度からアセスメントをして、統合して診断が下るのが本来の形なのに、それ1つで「この子はこうです」と決めるような診断。
「そういうのはやめて欲しいですね」と言い切る本田先生はとてもステキでした。
さらに知的に凸凹があるかどうかもだが、本人の生活適応、こちらが出来ていない事の方が余っ程大きな問題だから、このアセスメントもとても大切。自閉スペクトラム症だって、知的能力に障害があったって、ちゃんと育って大人として幸せに生活している人はたくさんいる、この事を忘れてはいけません。
私の所にもWISCの結果を持って来て下さる保護者の方が増えました。「受けた方がいいですか?」とご相談も頂きます。もう少し研修を積んで私が取りますよ、とお答えするときもあります。
これは1つのアセスメント。他にもその子を見て、しばし過ごして、話して、解る事はたくさんあります。そこから読み取ったり計ったりすることもたくさんあります。そこから未来を考えて行く事も。