ギフティッドの子を見つけたら

ギフティッド、とくに私が気にするのは私と同じような、WISCで言えば言語理解と知覚推理の能力が実年齢よりも高くなっている子たちです。

2歳で「ママ、私バイオリンを習いたい」と言った子。
3歳で3桁の足し算引き算はできてた子。
5歳で文庫本の小説が読めてた子。
5歳で大人向けのパズルの本をスラスラ解く子。間違い探しなど得意な子。
そしてもちろんWISCで言語理解と知覚推理が天井知らずな子。

見つけたら、まず「同じ歳の子たちと話が合わないよね、お疲れ様」と伝えます。「保育園のお友達と話を合わせるためにプリキュラを見てるの」と言った保育園児もいました。

小学校の勉強の進み方の遅さに学校が嫌いになる子もいます。当たり前ですが小学校高学年、場合によっては中学生レベルの知的能力を持っている子たちに、一年生の授業は罰ゲームのように退屈です。
学校側にWISCの結果などで能力の高さを示して、教室で他の子を待つだけではなく、後ろで本を読むとか、難しいプリントをもらうとか、個別で取り出して本人のレベルに合った課題をもらうとか、策を講じるべきです。吹きこぼれに対しての温かい対応はまだまだ少なく、「できるんだから待ってなさい」「みんなと同じようにしなさい」「一人で全部答えないで」など、能力を封じられたりします。
知的能力と比べると手書きの力などが低い場合が多いので、そっちを突っ込まれることもあります。「自分のできないことをちゃんとできるようにしようね」とか。

自由教育の学校を選ぶことも検討してもいいでしょう。
私の育った吉祥寺にある明星学園は、自分たちで考えて答えを出すタイプの教育だったので、頭があまり退屈しませんでした。能力が高すぎる子たちには当時の先生たちが工夫してくれて、私は「数学部」と「国語部」という名前の部活を作ってもらい、数学部では高校生の数学や英語の三角関数のテキストを渡されて「これやってご覧」など無茶を言われていました。国語部は大学の文学のクラスのように物語や人物の解釈で先生たちと対等にバトルしていました。

転校が無理ならば。
本人が「学校は集団とのお付き合いの場」と腹を括って1日6時間を我慢できるかどうかがポイントです。時々休ませながらでも構いません。
その上で学校外に本人がものすごく頭を使って楽しいことを用意してあげましょう。外国語、囲碁、将棋、チェス、プログラミング、ロボット、科学、演劇、音楽、作文…。
クリエイターの部分なのか、深く潜っていくタイプなのか、一人でやるのがいいのか他人と関わりたいのか、本人の好みと傾向に合わせて色々試してみましょう。
文武両道の子もいます。今まで見てきた子でも、水泳と英語、バレエとロボット、体を動かすことと頭を使うことの両方があってバランスが取れている子もいました、フィギュアスケートの王者ネイサン・チェン選手もその一人ですね。

他の子と違うことでいじめられることもあります。
本人の自尊心を損なわないように、本人の能力を広々と広げてあげられるように、必要でしたらご相談に応じていますので、お問い合わせください。