日本版青年・成人感覚プロファイルは、11歳から82歳までの日本人の標準値と自分の感覚の値を比較することができます。

クライアントさんに多々使ってきている感覚プロファイルですが、そう言えば自分の感覚を調べたことはなかったと前の記事を書いて気がついたので、早速実施しました。

現在の私は、感覚探究(感覚刺激を求める行動を選ぶ傾向)が(++)非常に高い、残り3象限は(=)平均的でした。

そうなると気になるのは子供の頃の自分の感覚の値です。
過去を振り返っての検査はこの感覚プロファイルが推奨している使用方法ではありません。人の記憶は勝手に修正されることも多いので当てにならないことがその理由です。
ですので、これはあくまでも私の勝手な使い方、その頃の感覚を思い起こしての記述と結果でしかありませんが、私はかなり明確に記憶が残るタイプ(忘れにくくて苦労も多いです)でもあるので、それなりに当時の自分の状態が分かったように感じます。

13歳の自分を思い出しながら答えました。一番体はだるいし、学校に行く気力は出ないし、週1-2日は大した体調不良がなくても通学しないで家でぐだぐだしている状態、今なら登校しぶりだった頃です。

すると、感覚回避(感覚刺激を避ける傾向)が(=)平均的で、残り3象限は(+)高い、という結果。感覚の過敏さも、逆にキャッチしにくさも、感覚を求める力の強さも、どれもそれなりに高いなら、どんなに勉強ができる頭を持っていても感覚の問題で毎日ヘトヘトでしょんぼりした中学生だったのだなあ、と、当時の私を思い返して「お疲れ様」としみじみ思いました。

そんな私のこの状態が極まって、もう学校休み続けてるとまずい状態になった中学三年生の時、風穴を開けてくれたのは母の「乗り物酔いがひどいなら、学校まで歩いて通ったら」と言う言葉でした。
母も子供時代は体の弱い人で(多分感覚過敏も強かったのだと思います)、自分が鍛えられたのは高校時代に電車の駅まで毎日1時間(往復2時間)歩いて通ったことだったと言うのはよく聞かされていたのですが、私にその提案がなされた時、何かストンと腑に落ちた感触がありました。朝、満員の空気の悪いバスに詰め込まれて運ばれるより、静かで空気の良い住宅街を延々と歩くことのほうが素敵だと感じたのでしょう。

吉祥寺の駅まで、最初歩いた時は45分くらいかかりましたが、歩き慣れれば30分。そこから井の頭公園の池と緑にしっかり包まれて学校まで20分。
夏はまだ涼しい時間に快適な通学、冬は歩き始めれば体がポカポカ。
公園の四季も楽しみながらの中学高校徒歩通学生活は私の感覚過敏を丁寧にケアしてくれ、登校しぷりは激減しました。

提案してくれた母と、井の頭公園には心から感謝しています。