COVID-19が日本で流行りだすちょっと前の2月に、今回伺った丹波山村で講演会を行って、隔月か1シーズンに一回くらいのペースでやりたいですね、と話していたなあと、会場に到着してしみじみ思いました。
あっという間の半年。
山梨県丹波山村ではいまだにCOVID-19患者さんが出ていません。
ですので、呼ぶ側も、参加する側も、そして東京から行く私も、一人一人が「大丈夫なのか」と自分に問いかけ、判断しての講演。大流行でたくさんの人が亡くなるかもしれないという恐怖も少し薄れ、丁寧な手洗いと、マスクの着用と、密を避けることと換気を徹底することである程度は感染予防ができるという理解の上で、呼んでいただきました。
テーマは「自分ケアと子育てに役立つ自己肯定感・自尊心の話」として、自尊心、自己肯定感とは何なのか、育てるにはどうしたらいいのか、低い子はどうすればいいのか、などの話になるかなと思っていたのですが、調べて行くと色々興味深いことが見えて来ました。
- 小さい時の受容、肯定、安心安全感、励ましなどが大きな鍵になっていること
- 高すぎる自己肯定感や自尊心も不安の裏返しの可能性があること
- 条件付きの愛では自己肯定感はうまく育たない可能性が高いこと
- 養育者の自己肯定感が影響してしまうこと
1番はよく知られています。小さいうちは誰からであってもいいので、できるだけたくさん無条件の愛を注いでもらうと良い。これはワンオペ育児よりも同居家族が多いことの利点です。
2番は調べていて一番興味深かった発見です。
自己肯定感は低いから高いに1直線で表現されることが多いと思いますが、ぐるっと丸くて高い方の端と低い方の端が繋がっているのではないか、そして水に半分くらい浸かっていて水面から出ている部分がバランスが取れている状態、傾きすぎると水中のアンバランスな状態になるのではないかと思います。
苦しいのは中心より左側ですね。
3と4は繋がることが多いので、今回は来てくれた大人たちに「あなたの自己肯定感・自尊心はどうなっていますか?」という問いかけをさせてもらいました。
あなたののびのび感が子供をのびのびさせる、あなたの自己肯定感の高さが子供の自己肯定感を育てる。
自己肯定感とは、良い自分もあまり良くない自分も全部まとめて自分だと受け入れることです。褒められる自分だけを自分とし、自信のないところ、褒められなかったところ、嫌いなところは自分ではない、と排除または見ないふりをしていると、なかなか自己肯定にたどり着けないようです。気持ち的には「ちょっと無理している感じ」になってしまうかなと思います。私は私。ありのままの私。できないこともあるけれど、良いところもあるじゃない、とストンと落とせれば、楽になるのではないでしょうか。
そんな話を、お茶を飲みながらゆるゆるとして来ました。