Zさんが1つ目の音楽トレーニングを受けたあと、ご自身の変化について話してくれました。
「好きなことには集中できるんですけど、嫌いなこととか面倒なことに集中するのは本当に苦手で、面倒な書類仕事とかはそれでだいたい後回しにしたりしてたんですけど、このトレーニング期間中はなんだか「やれそう」と思えて、すごいです、普段だったらちょっとやって「もう無理」ってなるのがサクサク進んで、完成させられました!!」
「大人のADHDの人ってすぐ気が散っちゃうから、同じこと何度も忘れるし、何度も間違えるし、能力低いって思われちゃうことが多いんですよ。このトレーニングがこんなに効くなんて思わなかったです。すごく嬉しい」
ADHDの脳は常に新しい刺激や情報に敏感です。
集中の持続時間が短いので、一つのこと、特に「好きでもないこと」に集中することを苦手さとして持っている方が多いようです。
たくさんの刺激が常に入って来てその時焦点が当たっているものが移り変わってしまうのでうために「一つのことをじっくり考える」とか「順番にやっていく」「最後までやり遂げる」などが苦手な方、やはり目立ちます。
そのことはご本人の能力の高い低いとは直接関係ありません。
能力の高いADHDの人たちもたくさんいて、自分のやりたいことで成功している人たちも多いです。
先日自社宇宙船で宇宙空間を体験して来たイギリスの航空会社ヴァージン・アトランティック社の社長リチャード・ブランソンもその1人だと言われています。彼は自伝も出していますので、ご興味おありでしたら読むことをお勧めします、学生時代は先生たちとバチバチにやりあっていたことなど書かれています。本人は「大変だったんだよ・ハッハー」みたいに書いてますが、親御さんも大変だったかと。
Zさんのトレーニング前のカウンセリングでは
「すぐ飽きちゃうんです」
という彼女の言葉に対して
「三日坊主も10回やれば30日ですよ」
と言って大変ウケました。
飽きたと言っても怒られないとお伝えしたことで気持ちが楽になり、トレーニングの効果を増幅したかもしれません。
まだ1回目のトレーニングでしたので、「ここからトレーニングが進むともっと変化するかもしれませんね」と一緒に喜びました。