体、コミュニケーション、知的活動 第3ゾーンについて

第3ゾーンは高周波です。ここはアイディア、クリエイト力、エネルギーのゾーンと呼ばれます。

第3ゾーンで問題になってくるのが、実は言語による主要使用周波数の違い。日本語はヨーロッパ言語に比べてかなり低い方の周波数を主に使用しているのです。
日本語には子音が二つも三つも繋がる言葉、ないですね。常に母音が間に必ず入って来ています。吾輩は猫である、と日本語で言った時、WAGAHAI WA NEKODEARU となります。これを子音母音に分けると、子母子母子母母 子母 子母子母子母母子母 となります。常に母音の方も聞かなくちゃ、って感じです。
さらに日本語の特徴として一音の長さが決まっています(モーラと言います)。
わ・が・は・い・は・ね・こ・で・あ・る。ひらがなにひらけば全てが大体同じ長さですよね。こういう言語は珍しいです。

それらの理由からか、私たちは日本語を使う時にあまり高周波を意識することはありません。高周波の音を意識しないということは、あまり理解もしないし認知もしない可能性もあります。

では日本人にクリエーターがいないかといえば、そんなことはありませんね。

また、日本人が高周波を聞き取れないのか、といえばそれも正しくありません。

私たちが日頃聴いている世界は複合音からできており、聴こえないほどの低周波から聴き取れないほどの高周波、超音波までの音に私たちは常にさらされています。

トマティスの聴覚チェックでは125ヘルツから8000ヘルツまでの音の聴こえ方を調べますが、日本人でももちろん高周波音は聴き取れています。そして第3ゾーンへの感度の良い人、バランスの良い人たちは、なんとなく生き生きとしている感触があります。言語とは乖離していても、人間としては世界共通のものを感じます。

第1ゾーンが整い、第2ゾーンがうまく機能するようになる頃には第3ゾーンへの準備ができます。第3ゾーンだけを強く意識させるプログラムの組み方もありますが、最近は全体のバランスの方が大切だという考え方から、常に三つのゾーンのバランスを見ながらプログラムを組むことが多くなりました。