小学校に入ると、いろいろなことをノートに書き取ることが増えていきます。一年生の1学期はひらかなと数字。二学期はそこに漢字も加わってきます。連絡帳も自分の手で書かなくてはならなくなっていきます。
手書きが苦手、手書きが遅い、手書きで疲れる、手書きは嫌い、という子が増えるのはこの辺りの時期です。

WISCで認知能力を調べ「処理速度」が低く出た子たちは、本当に毎日学校で手で書かなくちゃいけないこと、宿題も手で書いて出さなくちゃいけないことに、他の子たちとは比べ物にならないほどの苦しい思いをしています。
お子さんがあまりに手書きで苦労しているなら、一度WISCを受けて調べてみることも悪くありません。頑張ればできる範囲であるのか、頑張らせることは負荷がかかりすぎなのか、クリアーになって、親の側に余裕ができます。

「そこまでではないんですけど…」とおっしゃるご家庭には一つ提案があります。

今の子たちって、昔の子供より大人が文字を書く姿を見ていないと思います。
メールはケータイでまたはパソコンで送れるし、子供の前でノートを取ったり、家計簿つけて計算したりしてないご家庭がほとんどではないですか?

子供たちは様々な動き、動作、行動を見て真似ます。つまり「正しい姿勢で正しくペンを持って美しい(まあ異論はあるかと思いますが、文字として完成している)字を書く」ことをみる学習が足りていないのではないでしょうか?

私の息子が小1になって漢字の宿題が出始めた時、やはり相当嫌がりました。
その時に「じゃあちょうどいいからお母さんも字を書く練習をするよ、一緒にやろう」とペン習字の本を買ってきて、提案しました。
息子はそのペン習字の本に食いつきましたね。
「あ、この字、知ってる。僕もかけるよ」と、自分の宿題そっちのけで熱中、その後はあまり宿題嫌だと言わなくなりました。
漢字の書取り、たかだか1日15分くらいです。
時間に余裕のあるママたちは付き合ってあげるのも一興。

自分だけ宿題とか出て不公平、という気持ちも大きかったのかなと、今これを書きながら思います。お互い大変だよね、って気持ちの共有もよかったんだと思います。

夏休みの宿題ラストスパート。
手書き部分がなかなか進まなくてママがイライラしているご家庭は、彼らと同じ場所に降りて、手書きのタスクを彼らと一緒にこなす、というのはいかがですか?
書くことに集中してマインドフルネスな感じにもなれるかもしれませんよ。

写真は株式会社あたぼう飾り原稿用紙シリーズの「鋼導管」。
学校提出には使えませんが、子供たちが書いて楽しむにはぱっちりですのでオススメです。