ストレスから聴覚に良くない変化が出る方もいます。
突発性難聴もその一つ。疲れてる、ひどいストレス、ハラスメントが、家族との折り合いが、心配で、など色々抱えている方、急に片方の耳の聞こえが悪くなったと感じたら、ダッシュで耳鼻科のお医者様に行ってください。ステロイドなどの強いお薬を使う治療で、早ければ完治すると言われています。
50代女性に多いようですが、めまいのひどいのが突然出た時も、耳鼻科です。耳の中の三半規管の働きがおかしくなっている状態ですから。私も数年前に廊下をまっすぐ歩けないレベルのめまいに襲われ、ダッシュで耳鼻科に行きました。数日はステロイドの内服と、血行を良くするお薬がしばらく出て、きちんと治っていきましたので、医療は大事です。
さて、そこまでではないけれど不調な場合、耳鼻科での処置が終わったけれどまだ何か変な感じが残っている場合、聞きづらさが残ってしまった場合。
トマティスの出番です。
Cさんはクラシック音楽が大好きな40代後半の女性でした。
センターにいらして「耳鼻科では「聞こえているから大丈夫」って言われましたが、大好きな音楽が今まで通り聞こえないんです」とおっしゃるので詳しくお聞きすると、①オーケストラの音楽で高音がバリバリ変な音に聞こえる、②急に音が大きくなったり小さくなったりして聞こえる、③音楽を聴くととても疲れると感じている、とのこと。
それは大変です。
聞こえ方を調べてみると、高周波での方向性や、周波数ごとのボリューム感覚や、骨伝導の聞こえにくさや、ボリューム耐性の低さなど、様々なトラブルが発見されました。
心理的なアセスメントもしましたが、小学生になるお子さんの成長にやや不安があり、気分も沈みがちとのこと。大変な時期でした。
最初の聴くトレーニングを始めて3日目に、メールが届きました。
「音の聞こえ方が、よくなったって感じます。トレーニングの音楽もクラシックだから安心できます。安心したら気分も楽です」
と書いてあり、反応の早い方なのだとびっくりしました。
そこからどんどんトレーニングは進み、聴覚チェックをするごとに改善が見られ、発声のトレーニングも行って、すっかり耳も気分も「前よりいいかも」という状態まで改善されてウキウキしたCさんのトレーニングは終了になりました。
数年後、今度はお子さんのことでいらしたので、ご自身の耳はどうなったかお尋ねしたところ「あの後は全く悪くなっていません」と笑顔で話してくださり、私も嬉しくなりました。