報告が遅くなりましたが、11/8、武蔵野市の公立小特別支援級の先生方に耳の話をさせて頂きました。
以前港区の公立小養護教諭の先生方にやはり耳の話をさせて頂いた事があります。どの先生も「保健室によく来ちゃうあの子の耳はどうなっているのか」「周りに静けさを要求するのに自分の声は大声のあの子たちの耳はどうなっているのか」「発達に問題のあるこんな子の言い分はワガママなのか耳の問題もあるのか」など、論議は大変ホットな感じで時間なんてあっという間に過ぎてしまった記憶があります。
今回も全く同じでした。どの先生も大変熱心。お一人お一人がご自身の担当なさっている生徒のことを、本当に考えて気にして愛しているのがひしひしと伝わって来ます。そしてもちろん彼らのツラさや苦しみがちょっとでも改善できる方法は無いものかしら、と感じていらっしゃる事も。
耳の仕組みと働きからスタートし、発達の問題を抱えている子に聴覚のアンバランスが多く存在する事、聴こえすぎる事には反響しない部屋の方が楽な事、聴き続ける力の弱い子もいる事、聴きながら理解し返事をするループのワーキングメモリーが少ない子もいるからそう言う子には少しずつ音声入力してあげる事、大声出しすぎる子は自分の声ですらちゃんと聴いていない可能性がある事、トラウマになっちゃっている音を持っている子には行動療法的に減感作してあげる方法もある事、1人1人、本当に1人1人の聴覚は顔が違うのと同じくらい違っているのだと言う事etc.etc.。
今回はケアする側の聴覚もケアしましょう、と言うアイディアも持ちこみました。先生方が疲れていたら、親たちが疲れていたら、子供たちのあれこれが容認できなかったり笑い飛ばせなくなったりしてしまいます。身体も気持ちも聴覚も、ゆったりさせて元気を出して、子供たちと関わって下さいね、とお願いしました。
あっという間の1時間半。このまま話し続けていたい、もっと他の子の話も聴きたい、ちょっとでも改善できる可能性をお渡ししたい、と思いつつ話し終え、美味しく入れて頂いていたのに完全にさめてしまったお茶を飲み、暗くなった学校を後にしました。
学校の先生方が聴覚の知識を持って下さる事は、本当に聴覚過敏を含む聴覚トラブルを抱える子たちにはありがたい事です。
呼んで頂いた事、心から感謝します。