朝 起きる時間を「通学可能」な時間に調整することの意味

中学に通わないまま高校受験を迎えた受験生の勉強を見ていると、勉強面もいろいろですが、朝起きれてない子がいます。彼らにそこをどう思うのか問うと、「まだ大丈夫」とか、「4月になったらちゃんと起きて学校に行く」とか、大丈夫感に包まれてる場合が多いです。

中学は1日に一度顔を出せば「出席」扱いですが、ほとんどの高校は単位制で、遅刻は0.5出席、授業時間内に現れなければ欠席になります。
朝起きられない子たちは、高校入学後、1学期で留年の可能性がでます。
本当に高校生になるなら、朝起きて、学校まで行って、6時間の授業を受けて、帰ってから宿題をする、そんな生活をする必要があるのです。

1月になってからで良いです。

まず平日は、毎日朝学校に間に合う時間に起きて、ご飯を食べる、そこから始めてみましょう。受験と進学のための体力づくりです。

これがこの時期無理だとしたら、私は進学先として定時制の高校を視野に入れます。東京は一部の都立高校をそう言う子達に合わせたスタイルにしてくれて、無理せず本人に合う高校が探しやすくなりました。昼からなら勉強できる、夜なら集中できる、そういう子たちは学校の時間帯が体のリズムと一致していないだけです。

さて、ココで子供たちの気持ちになってみます。

週5日、毎朝同じ時間に起きて、同じ場所に通って仕事するような生活に、彼ら彼女らはトキメキを持っているでしょうか?

親は「大人として当然」とか「稼ぐためには我慢も必要」とか「安定した生活を」とか先回りして考えるものです。
しかし彼女ら彼らの近くにいるそう言うパターンで働いている大人たち、つまり親であるあなたや学校の先生たちはそんな風に働いて楽しそうでしょうか?
この10年くらいで、月金1日8時間労働で働くことは、YouTubeで毎日楽しそうに配信している大人たちと厳しく比較される時代になって来たのだと思います。
何ができるかわからないならとりあえず進学し就職しておけ、と言うことそのものに対して、子どもたちは疑ってきているのではないかな。

楽しくないことに付き合いたくない、楽しくない勉強はしたくない。それは社会が「楽しいことだけやってバンバン稼いでる大人」の姿を子供たちにたっぷり見せちゃったことから来るかもしれません。いや、大人たちだって昔よりも「好きなことだけして暮らしたい」という気持ちが強くなっているかもしれません。日本人の「勤労の喜び度」を誰かが測っていたとしたら、結構下がっているのでは、と気がつきました。

こんな時代に育つ子たちに、朝から週5日通うことを要求してくる高校生生活。
試験ギリギリになってもなかなか勉強に集中して来ない度合いが高まっても当然か、と、書いてみたら自分が一番納得でした。