学習障害のある子どもたちに対してトマティス聴覚トレーニングを実施することで、言語能力、注意力、学業成績、自尊心、行動に統計的に有意な向上が一貫して示されています。

今日は「聴覚フィードバックの差異が失読症児の読解に及ぼす影響」ジョン・スチュワート・ギリス、アガサ・E・シドラウスカス、オタワ大学児童研究センター、Neuropsychologia、カナダ 1977年の研究を紹介します。

耳の利き耳と読解能力の関連性についてはトマティスメソッドでは1960年代から「右利き耳にシフトさせることの効果」として知られています。このことを調査するため、オタワ大学児童研究センターでは10名の失読症児を対象に、異なる聴覚フィードバック条件下で研究を行いました。
その結果、フィードバックを両耳に等しい強度で与える場合よりも、主に右耳にフィードバックを与えた場合の方が、音読速度が速くなることが判明しました。
これは健常者で確立されている「右耳優位性」として提唱されている理論と同様の結果です。
聴覚情報は右耳優位な状態で入れた方が、言語野のある左脳により早く到達し、分析(理解/解釈/記憶)と反応(想起/言語でのまとめ/言語または非言語での表出)も素早く行われる。

トマティス本社リサーチより