トマティスの聴覚トレーニングの目的は、本来あるべき聴覚の働きを整えることです。

聞く力の弱い子たちは、耳をそばだてる、聞こうとするものに集中する、聞いたものを記憶する、聞きながら理解し考える、聞いたことに反応する、このループを維持しながら繰り返す、これらの本来自然に行われるはずの「聴覚情報処理」がうまくいっていません。
叱られても、何回も繰り返しやらされても、うまくいかない子/人たち、WISC、WAISでワーキングメモリ、特に聴覚情報の部分が弱いと言われる子/人たちには、元々の聴覚の働きが未発達だとトマティスメソッドは考えます。

だから。本人が嫌にならないペースで(実はここ大事です)聞く力を育てます。

耳をそばだてる仕組みは、鼓膜張筋(鼓膜を張って音に焦点を当てる筋肉)とあぶみ骨筋(鼓膜を緩める筋肉)の動きの良さにあります。
聞くべき音に対して鼓膜張筋が素早く働いてその音をクローズアップしてくれないと、音はキャッチしづらいので、そのままの状態で聞き取ろうとすればあっという間に疲弊します。
鼓膜張筋の働きを良くすることは、聞く力の向上にとても大切です。
緊張し続ける筋肉は当たり前ですが疲労して働かなくなります。同時にあぶみ骨筋の働きも良くして鼓膜を緩める時間も作る必要があります。
先生の話が一区切りしたら、鼓膜張筋をゆるめてあぶみ骨筋を働かせ、あまり音に焦点を当てない時間を(多くの当たり前に聞いている人たちの耳は)作り出す必要があるのです。

この働きを、トマティスメソッドでは独自開発されたヘッドホンと音楽を使用して人工的に作り出します。
聞く力の弱い子/人たちは、長い時間のトレーニングができない(耐えられない)こともあります。ですので、本人が嫌にならないペース、受け入れられるペース、聴覚情報処理に慣れていくペースを守ってトレーニングすることがとても大事です。

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