今年も受験生を迎え、その子の特性+得意技+苦手分野に応じた家庭教師を展開しています。
受験生の家庭教師は20代で始めてますので、途中抜けた時期もありますが40年近く。
中学受験から大学受験まで、メンタルケアも集中力アップもプラスしながら行っています。
そんな私が受験について思うこと。
入りたい学校が決まっている人。
まずは入りたい学校が見つかってよかったですね。
次に調べるべきことは「自分の実力とそこがどれくらい離れているか」です。
それは「自分は一日の勉強時間をどれくらいなら持てるのか」と自分に問うことでもあります。
入試のランクとか偏差値って、もちろん今の点数で決まるから伸びしろだらけの子ならまだまだ可能性あり。
けれど、そのランクや偏差値の子たちが同級生として集まり、一緒に勉強することになるわけです。
私は明星学園高等部という「のびのび自由で勉強よりも楽しい人生を」というタイプの学校から国際基督教大学(ICU)を受けて合格しました。ただし、模試の合格確率は4%以下という状態で。
当時のICUの入試は「多読・記憶・選択問題」という出題で、入試の知識はあまり問われなかったのです。その時出された大学生向けのテキストを読み、その知識を頭に入れ、記憶で設問に答える。人文科学、社会科学、自然科学、英語、英語リスニングの5科目はそういうスタイルでした(残り一科目だけ暗記知識と知能検査を混ぜたような一般教養問題)。
読むのが好きで早い私にぴったりの入試だったので、合格。
ちなみに同時に受けた他の大学は全て不合格。
で、タイトルにつながりますが、入ってからが本当に大変だったのです。
当時それだけ科目数が多い大学は国立だけで、つまりほとんどの同級生が国立併願。
勉強時間もスピードも真面目さも圧倒的に上、そこまでに身につけてきた知識も上。
英語で授業が受けられるようにする、というミッションが大学にはあり、一年生は週13時間英語の授業があり、宿題もガンガンに出る大学でした。
来週試験の英単語、とA4用紙にギッチリと英単語が数枚、日本語訳は出ていません。全部辞書で調べていくしかない状態です(グーグルピクセルはなかったので)。でも同じクラスの子が「あー、半分くらいは受験単語だよね」とスイスイチェックしていく。おおお。ここまでの積み重ねの違い、そして勉強習慣の違いをまざまざと見せつけられた思いでした。
そんなわけで。
東大京大を目指すのはOK。中学なら麻布開成桜蔭女子学院都立中間一貫校を目指すのもOKです。
ただし、そこに入るまでと入ってから、一日10時間くらい勉強の神様に捧げる気持ちはありますか?
それでも君は幸せですか?
と私の生徒には私の大変だった思いも含めて伝えるようにしています。
無理な受験で体や心を壊してもいいことないですからね。