発達関係の基本を教えてくれる本

私がトマティスを始めた頃と比べると、発達関係は本当にたくさんの本が出回るようになりました。たくさんあると今度はどれを選べばいいかわからなくなりますね。それを見越して「最初に読む本」「これさえ読めば」「すぐわかる」などキャッチーなタイトルの本も増えて来ましたし。

写真は私が信頼している辞書のような二冊と、LD学会の会報誌です。一人のママから「何を読めばうちの子供のことがよくわかるかしら」と質問されたのでうちの本棚を眺め、この三冊を選びました。

 本田先生は講演会も多彩にこなす自閉スペクトラム当事者(ご本人談。自閉スペクトラム症と診断するのはその特性が困難になっている時だけで、困難のない人たちからは「症」の字を取ろう、と啓蒙活動しておられます)。現在の発達特性早期発見、早期療育はいいけれど、その先のつながりが悪いということで、地域で情報共有しながら、子供時代から大人になっていった先までを包括してケアできるコミュニティづくりを考えてくれている先生です。先日書いた修論の引用文献になっています。

滝川先生はお会いしたことないのですが、この一冊は本当に素晴らしい本で、するすると読み進むことが可能です。しかも読み進みながらその子の置かれている状況やその子そのものについての理解がどんどん深まります。目次があまりに素晴らしいので見えるように写真を撮りました。これも先日書いた修論の引用文献です。

LD学会という学会があります。トマティスに今まで来た子たちの中にもいますし、聴く力の弱さからLDかもと扱われている子たちもたくさんいます。これは「デンマークにおける知的障害者の親元からの独立」という記事がとても興味深かったので、そのママにオススメすることにしました。

ワインを勧める人がいるように、その人のニーズに合った本を勧めることはとても楽しいことです。読んで、あれこれ話し合うのも楽しいので、お母さんたちの読書会もまた再開の予定です。